『ターニング・ポイント:9.11と対テロ戦争』
2021年 アメリカ
少し前に観たドキュメンタリーです。
今年で、9.11から20年。
20年前、夜中じゅうテレビでニュースを観ていて、翌日、寝不足でヘロヘロになりながら出社したのを覚えています。
とても信じがたい出来事でした。
多くのアメリカ人にとっては、自国の中心を攻撃されたという歴史的な屈辱を味わった日だったのだと思います。
その後、報復のための戦争に、アメリカ国内の圧倒的多数が賛成したというのも、当時の空気を思えば納得できます。
20年経った今だからこそ、
「あの時、もう少し冷静になるべきだったのでは?」
という思いも出てくるのでしょう。
けれど、当時あの映像を目の当たりにして、冷静でいろと言われても、それは相当難しかったと思います。
上下院議員の中で、ただ一人だけ、大統領に過剰な権限を与えることになるとして反対した人がいたそうです。
当時は、彼女の意見なんて誰も受け入れなかったでしょうね。
今でも、あの映像を観ると恐ろしくなります。
一瞬で勝ったように見えた対テロ戦争。
でも、20年経ってアメリカ軍が引き揚げた今、タリバンは自分たちが勝ったと思っている。
20年かけて勝ったのだと。
外から見ているだけなので、正直よくわかりません。
アフガンの人たちにとっては、「タリバン」と「よそから来たアメリカに支えられたアフガン政府」と、どちらがよかったのでしょうか。
今までは、もちろん腐敗などの問題があったとしても、テロリストより政府の方がいいでしょう、と思っていました。
でも、このドキュメンタリーを観て、それほど単純な話ではないのかもしれない、とも思うようになりました。
もちろん、タリバン政権下では自由がなく、特に女性にとっては、生きていること自体が辛い世界だろうと思います。
その苦痛は、外にいる私には到底言葉にできません。
当時見聞きした範囲では、アフガンの女性の識字率は3割程度、男女合わせても5割ほどだとされていました。
この低い識字率をまず向上させないと、生活の向上や民主主義といったものは、土台からして難しいのではないかと思います。
教育がなければ、情報を得ることも、自分で判断することも、自分の人生を選ぶことも難しくなる。
そこに宗教や部族や戦争や貧困が重なってくるのだから、あまりにも複雑です。
どうにかして、アフガンの女性たち、アフガンの一般市民の人たちに、自由に、おびえずに生きてほしい。